大切なこと
須 藤 佳 子 (旧姓佐藤)(昭和62年工業化学科卒)
 
 卒業後は、家業である美容師となり、東京で6年、地元秋田へ帰郷して13年経ちました。37歳となった今、美容師を続けながらも結婚し、3人の子供に恵まれ仕事、家事、育児と目まぐるしい日々を過ごしています。そして多用な中で、健康、周囲の人との関係、仕事(生活基盤)が大切だと感じています。

 毎日仕事を終えて、子供達と接する時間は3~4時間程度。全てが完璧ではない私ですが、愛情を持って実践している事があります。

 それは、毎日朝、夕きちんとダシを取ったスープやみそ汁を食べさせる事です。簡単便利な商品で作るのではなく、野菜やきのこ、魚介、肉等その時々の材料でスープを作っています。このようなスープには、母乳にも似た養分がたっぷりと含まれているそうです。

 昨今子供達の体力低下や体質変化が問題になっています。ストレス性疾患という言葉も耳にするようになりました。-ストレスとは…心の弱さなのではないかと感じます。

 駆け足で移りゆく時代背景の中、様々な要因があるのでしょうが、『毎日の食生活の基本』を大切にする事により、健康な心と体を作ることが出来るのではないかと思います。

   また、初めて同窓会総会・懇親会に参加しました。欠席するのは簡単ですが、仕事柄お世話になっている太田光重会長の『おめも来い!!』の一言がきっかけでした。「知らない人ばかり」なのは当たり前ですが、とても緊張しました。しかし想像以上の歓迎ぶりには驚きとあたたかい心を感じ、嬉しく、楽しく過ごしました。
 人と係わる仕事をしていて、OBに巡り合うことの多さを実感しています。世代は違えども同じ秋工健児であることで、話題がふくらみます。

 私が入学したS59年は創立80周年記念式典があり、翌年はラグビー全国優勝、S61年は22年ぶりの高校野球甲子園出場(3回戦まで奮闘!)があり甲子園まで応援に行ったことも楽しい思い出です。そのことを話すと、まるで自分たちのことのように笑顔になってくれます。

 在学中には感じなかった<先輩を敬い伝統を継承する気持ちと後輩に対する思いやりの心>という『人に対する基本の心』が、秋工3年間でいつの間にか培われていたのかもしれないな…と思います。

 そして私の大事な子供たちには、何事も基本が大切であることを教え、食事も人との係わりも簡単便利(インスタント)で済まさずに成長して欲しいと思います。

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