秋田県議会議長に就任して
あいさつと思いやり    秋田県議会議長 冨 樫 博 之
(昭和50年機械科卒)
 
 東宝映画の「社長シリーズ」で一世を風靡した俳優のMさんは、その当時、子供が父親である自分の映画出演を恥ずかしがり、通学の際に駅に張られている映画ポスターを剥がして歩いていることを知って、心を痛めたそうであります。

当事者には、他者では理解し難い心情がありますが、その理解し難い心情を理解しようと努めて接することが思いやりであり、その第一歩は「あいさつ」から始まるものと思うのです。

ある作家が、夜、知人の家を訪問したとき、女の子が居間に入ってきて正座し、両手をついて両親に「おやすみなさい。」と言って出て行ったそうです。

普段からの躾が行き届いていると感心する反面、なぜ、客である自分に向かって一言「ようこそ」とあいさつがなかったのかと、非常に残念に思ったそうであります。


  この話を聞いたとき、モンスターチャイルドという言葉が、私の脳裏をよぎりました。

我が母校は、現在、新しい校舎の建設計画が進められております。

私は、このたび県議会議長に就任いたしましたが、県議会には私のほかにも瀬田川栄一議員、工藤嘉範議員、下間俊悦議員と、4名の同窓会会員がおります。

この4名は、校長はじめ教職員の方々やご父兄、同窓会会員の皆様とともに一丸となって、着工に向け努力してまいる覚悟でおります。

他人に対する思いやりを持った、元気で礼儀正しい金砂健児の明るいあいさつが、一日も早く新校舎に響き渡ることを願ってやみません。

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