スポーツを通して学んだこと
■講演者/昭和30年電気科卒業 遠 藤 幸 雄 ■日時/平成19年5月1日
 
 まず、母校の校門をくぐり左側にある体育館は私が三年生の時に建てられたものであり当時の思い出が懐かしくよみがえりました。

 さて、本日の講話は体操競技というスポーツを通して学んだ事がすべてです。

 あらゆる場において考え方が正しいとは思いませんが、部活動や学校生活に取り入れてみようという気になってくれたら幸いです。

 昭和39年の東京オリンピックは、地元開催ゆえに周囲の人々の声援は、大変なプレッシャーでした。

 体操競技には、三大特性(美しさ、雄大さ、安定性)というものがありました。

 当時の強敵ソ連と比較した場合、安定性は互角、日本人の体格から美しさと雄大さは不利でした。

 この二つの欠点を補う為に、彼らがやっていない技をやろうという事でウルトラCが誕生し、私たちは積極的に挑戦しました。

 結果は、ローマに続き団体優勝、私も個人優勝する事ができました。

 この事は、自分の弱さ、欠点を自分で知るという大切さ、それを努力によって補う、そしてより強者になるという教訓でした。
 

 特に部活動をしている生徒諸君は、自分をより高める為に“今苦しみましょう(マイナス)”との姿勢が大切で、そしていつかはプラスが味わえると思います。

 また、本当にやる気を持ってやったかどうかを振り返り、自分の欠点を考え合わせて実践したら、さらに競技力も向上すると思います。

 最後にヨーロッパで言われる言葉に「牛乳飲む人よりも牛乳配達さんが健康だ」という言葉があります。

 荷車に牛乳を積んで引っ張り身体を刺激して配達している人の方が、ただ牛乳を飲んでる人より健康だということです。

 勉強、クラブ活動をしながら身体と精神を刺激している在校生の皆さん、君たち自身の為にこれからの努力とがんばりを密かに期待して、本日の講話を終わりたいと思います。

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